譲ることの本性
譲ることの本性
至高の人は水のようです。水は力まず流れ、すべてのものを養います。人が嫌うような低い場所に満足して在ります。だからこそ、それはこの道に似ているのです。
2 住まいにおいては、つつましく暮らしなさい。考えにおいては、素朴を求めなさい。争いにおいては、公正で寛大でありなさい。治めにおいては、支配しようとせず、権威主義を避けなさい。仕事においては、自分のすることを楽しみなさい。家庭においては、十全にそこに在りなさい。生きるにおいては、全身全霊を捧げ、見返りを何も期待しないことです。
3 ただ自分自身であることに満足し、比べず競わないとき、大切な人々はあなたを敬うでしょう。
4 道びとは鞴(ふいご)のようです。空洞でありながら無限の力を持っています。使えば使うほど多くを送り出します。空気のように素朴に、金を試す火を起こします。煙のように不透明に、火を抱き込んで消し止めます。それについて語れば語るほど、理解から遠ざかります。
5 だからこそ、古の師がかつてこの物語を語りました。
ある魂がたいへんに進み、完成した魂のすべての高貴な力を得ましたが、傲慢を防ぐことだけはできませんでした。ある日、陰師のもとを訪れてこう言いました。
「師よ、私は大いなる魂の力を得ました。魂のすべての技に深く熟達し、いかなる欠点も私の中に見出すことはできません。ゆえに、この創造のすべてを征服したのですから、霊性の体としての生まれ変わりを請求しに参りました。今こそ私にふさわしきものをお与えください。」
陰師いわく、「魂の子よ、見下しているものすべてがあなたの師であるのに、何を征服したと言えるのですか。自分自身の多くの側面を征服したかもしれませんが、この道における最も弱いものにさえ挑むことはできません。」
傲慢な魂が言った、「奥方よ、この壮麗なる不滅の体にふさわしいことを証するため、あなたがお定めになる創造のいかなる要素とも戦ってみせましょう。」
陰師はその魂に言った、「わが子よ、それがあなたの望みであるなら、あなたの自由意志によって、そのようにしなさい。慎重に戦いの相手を選び、勝利したら私のもとに戻りなさい。」
傲慢な魂はよく考えました。自分を賢いと思い、この道の地上における最も弱い要素に戦いを挑むことに決めました。「水ほど弱いものはない」と自分に言い聞かせました。そこで、東方の水の大いなる源——雪を被る峰が溶け、澄んだいのちを与える川が山を越えて下の谷へと流れる場所——に赴きました。滝との戦いに備えたのです。
しばらくして陽師が尋ねた、「君、あのお弟子さんの滝との戦いはどうなりましたか。援軍を送るべきでしょうか。おしりを蹴ってやるとか。」
陰師いわく、「旦那様、あの子が戦いを始めてからまだ数千年しか経っておりません。今日もなお、滝の下で猛り狂っています。剣や刃で、精神の力で、弾丸で、武術で、水を切りつけては斬りつけています。この道に従いさえすれば、とうの昔に霊性の天界に進化できたものを。けれどもまだ、斬りつけては自我と戦い続けています。
その間、あの子が戦っている水はいのちを養い、鳥たちが近くに巣をつくりに来、鹿が水を飲みに来、森が現れては去ります。求道者たちが静坐しに来て澄んだ水の中に聖なるものを見、旅人が遠方から訪れ、子どもたちがあの戦士の熱き闘いに楽しみと教訓を見出しています。雲が生まれ、雨と雪を山頂に送り、村々がその作物を養い、子どもたちを育てています。
もう数千年、あの子に戦わせておきましょう。おそらくその頃には自我がしぼみ、あの子もまた、滝が自分を打ち負かすために用いている譲ることと謙虚の力を求めるようになるでしょう。それを得たとき、この道を避けて通ることができない理由を知るのです。」