存在
存在
体の識が何かを知覚できるとき、人はそれが「存在する」と言います。知覚できないとき、「存在しない」と言います。ゆえに犬にとっては、虫よりも多くのものが存在します。犬は人間には感知できないものを嗅ぎ分けます。ゆえに犬にとってはそれらが存在しますが、人間にとっては存在しません。
2 問いの核心はこうです。何かが存在するのは、人間がそれを感知し測定できるからなのか。それとも、私たちがそれを感知するだけの知性と感覚を持たなくても、それは存在しうるのか。
3 暗黒物質は存在しないと言う者がいます。知覚できず、計算もできないからと。しかし、しばらく待ちなさい。おそらくそう長くはかかりません。そして知覚できたとき、確かにそれは「存在する」のでしょう。人は幻のせいにしますが、知識の欠如ほど多くの幻を生み出すものはなく、傲慢ほど大きな幻を生み出すものはありません。
4 生きている存在は死にゆく過程にあります。死んだ存在は生命を与える過程にあります。生の中に死があり、死の中に生があります。太陽を抱くとき、あなたは光と熱を抱いています。生を抱きながら死を抱かずにいられるでしょうか。
5 生を深刻に生きるとは、深刻に死んでゆくこと。生を幸せに生きるとは、幸せに死んでゆくこと。ものごとは来てはゆき、何十億もの惑星を持つ銀河さえ来てはゆき、今日実在するものは明日には実在しない。体は生まれるときに与えられ死ぬときに返される。魂は来ては去る。唯一持続するのは、霊識の中の智慧です——なぜならあなたの不滅の自己が、それを永遠に所有するのですから。
6 ゆえに道びとはことさらに主張せずに行い、何も言わずに教えます。ものごとが生じれば、来るに任せます。消えれば、去るに任せます。持ちますが、所有しません。行いますが、結果を望みません。ものごとは存在し、しかし存在しません。